お導師

先日、うちの宗派のお寺のお導師の葬式があったので出席した。
博多区にある「光薫寺」というところで、
そこを初めて立ち上げたのが若かりしお導師であり、
葬式には慕って沢山の人が来ていた。


実は、僕が進路に悩む高校生の頃。
なんとなく目新しい職業で響きがカッコ良く、また、
心理学に興味があったので『心理カウンセラー』になろうかなーっと思ってた時に
「医者になんなさい」と言われ、医師を目指し始めたんやけど、
そのきっかけになったのが2人。

1人は当時の高校担任教師でもう1人が、お導師だった。

高校の先生は「心理学の勉強したいなら医学の方がより詳しい」という理由だったけど、
お導師が僕に何で医師という職業を勧めたのか…あんまり覚えてない。
「心を病んでいる人を救いなさい」とかいう理由だったかなぁ…

まぁとにかく、お導師としては僕に「精神科医」になって欲しかったみたいやけど、
結局「神経内科」になってしまった。でも、お導師はその2つの区別がよく付かず、
実際に医者になった時には喜んでくれた。


戦争に行ってた方なので体が丈夫で90歳になっても家で腕立て伏せをやって鍛えていたので
享年94歳だったかな?長生きしたのも頷ける。大往生。

晩年、入院生活になってからは僕の耳に入院先が入ってこなかったので
見舞いにも行けなかったけど、一度は見舞いに行きたかったなー、
いや、弱った姿を見るとショックかもしれんから行かないほうがよかったのかなー、う~ん。


お寺はお導師の息子、孫と受け継がれていき、特にお孫さんのことを大変気に入っている様子だった。
(京都から孫が修行して博多に帰ってきて初めて人前で喋った時に、その立派な成長っぷりにお導師が感動してポカーと口を開けてキョロキョロしていた姿が僕の目に今でも焼き付いている(笑))

信者数も増えてきているし、安心して寂光に帰られたと思う。

おつかれさまでした。ありがとうございます。合掌。